令和7年度えひめ地域おこし協力隊・自治体職員交流研修会を開催しました

令和7年10月30日(木)〜31日(金)、松山市の松山市男女共同参画推進センター COMSにて、「令和7年度えひめ地域おこし協力隊・自治体職員交流研修会」を開催しました。
今回の研修テーマは「地域おこし協力隊の活動と自己実現」です。
県下市町で活動する協力隊員、市町職員、オブザーバーを含む約70名が一堂に会しました。
県庁地域政策課長の挨拶、アイスブレイクから始まった研修は、温かい雰囲気ある学び・交流の場となりました。

ワークショップ:地域づくりクロスロード

最初のプログラムでは、(一社)えひめ暮らしネットワーク事務局長である千々木涼子の進行の下、「地域おこし協力隊の活動と自己実現」をテーマとした地域づくりクロスロードというワークショップを実施しました。
参加者はグループワークを通して、「隊員」「地域」「行政」をつなぐコミュニケーション手法等について、様々な意見交換に取り組みました。

ゲスト講演:協力隊という「役割」を生きてみた3年 -12年後の答え合わせ

続いてのプログラムでは、静岡県浜松市地域おこし協力隊経験者の井上紗由美氏を講師としてお招きした、ゲスト講演を実施しました。
地域おこし協力隊として移住した井上氏が、協力隊としての活動と自己実現の間をどのように乗り越えながら活動を展開していったのか。12年後の現在だからこそ言語化できるリアリティある体験談を交えてお話をしていただきました。
「地域に仕事があるから残れるのではない」
「自分が地域にいたいと思うから残れる」
「自分がいたいと思う環境を自分で作る」
「協力隊の3年でしかできない役割をどう生かし、行動するかで大きく変わる」
「あなたは任期後にどんな自分になっていたいですか?」
井上氏の等身大の言葉は、隊員やその活動を支える自治体職員の参考になったのではないかと思います。

現役隊員の事例紹介:これまでの活動を振り返り、これからを考える

続いて、県下市町で活動する2名の地域おこし協力隊に事例紹介をしていただきました。
①:内子町地域おこし協力隊 石井寛子 氏
②:大洲市地域おこし協力隊 川﨑倫央 氏
この2名は、8月に実施された「えひめ地域おこし協力隊活動ロードマップ作成研修会」の参加者でもあります。
作成したロードマップをもとに、活動と自己実現のテーマに沿った内容でお話をしていただきました。
着任当初は悩みを抱えながらも、それを乗り越えて活動に邁進する石井氏。
前向きに楽しみながら、今後のビジョンも夢いっぱいの川﨑氏。
お二人のお話は、同じ時期に活動する隊員たちにとって具体的指針となったのではないかと思います。

パネルディスカッション:登壇した3名のトーク

続いて、井上氏・石井氏・川﨑氏の3名に、会場からの質問に応えていただくかたちでのパネルディスカッションを実施しました。
ファシリテーターは、(一社)えひめ暮らしネットワーク副代表・総務省地域おこし協力隊サポートデスク専門相談員の鍋島悠弥が担当しました。

交流会

1日目の研修後には、皆様が待ちかねていた交流会を実施。
活動地、ミッション、年次、いろんな属性が混ざり合ったある意味混沌とした空間ですが、この熱量が確かに地域の支えになっているのだなと力強く思いました。
やはり、愛媛の地域おこし協力隊の空気感は良いものだなと感じました。

分科会:協力隊経験者の事例紹介と棚卸しワーク

2日目の前半は、協力隊と自治体職員に分かれて分科会を実施しました。
会場からは多くの質問が寄せられ、三者三様の幅広い回答が飛び出したかと思えば、共通の回答もあったり、笑いもあったりと、とても緩やかな空気で進んでいきました。
協力隊分科会では、千々木涼子より「協力隊経験者による事例紹介」を行いました。
定住した現在だからこそ伝えることができる「協力隊としての過ごし方」には、活動のヒントになる大切なマインドが込められていました。
その後、隊員は「棚卸しワークシート」に個人の思いや活動を棚卸ししながら、グループで発表と意見交換を実施。
ここでも、隊員たちは熱心に言葉を交わす様子が見受けられました。

全体交流

2日目の後半は、改めて全体交流を実施。
2日間を通しての感想をグループ内で共有後に、全体発表をしました。
最後に、講師としてお招きした井上氏より研修の総評をいただきました。
「愛媛県の協力隊の繋がりは大きな”強み”」「皆さんが置かれた環境は大きな”恵み”」
いただいた温かい言葉を胸に、交流研修会は大きな拍手で終えることができました。

研修にご参加いただいた皆さま、講師・登壇者の皆さま、ありがとうございました。
今後の皆さまの活動が、自身にとって、地域にとって、行政にとって、みんなで幸せになることができるような、充実したものになることを願っております。