田舎で可能性を広げてます

西予市地域おこし協力隊 久場 勝弘さん

 こんにちは!
 大学卒業後、市役所勤務、青年海外協力隊でのアフリカ生活を経て、西予市宇和町の田園地域、石城地区で生活している久場です。
 石城地区は、稲作が盛んな地域で、高さ7メートル近くあるわらマンモスが宇和町のシンボルにもなっている地域です。

空が広い

 僕は今住んでいる古民家に住みたいと思い、移住しました。決め手は、家から見えるステキな風景と家の広さです。

 市役所退職後、僕は趣味であるハンドメイドのアトリエをつくることができる広い古民家を探していました。全国の色々な地区を回っている中、当地区に住む友人から今の家を紹介してもらい、そこからの風景を見た時、「あ、ここに住みたいな」と思いました。この家に住むために、西予市の地域おこし協力隊制度を活用した形となります。

 今住んでいる地域は、愛媛県内でも有数の稲作地域で、広大な田んぼが広がるのんびりしたところです。そして、ちょっと車を運転したらスーパーやコンビニもあり、西予市の中心部に近い生活しやすい地域です。田舎移住初心者の方におすすめのところです。
 地域の方々からは、僕の見た目が変わっていることもあり、変人扱いされながらも可愛がってもらっています。

自分が好きなことをカタチにできる

 今の活動は農業に加え、アトリエとキッチンカーの営業をしています。農業だけでの自立には高い壁があると感じており、趣味のハンドメイドの販売にも力を入れたいという思いから、場づくりを考えました。

 そうして僕の店「のぼり坂のカルフール」は、2022年12月にオープンしました。現在はアフリカ雑貨、カレー、コーヒーを販売しています。今後もアフリカ布のハンドメイド、焙煎コーヒー、スパイスカレー、ヒノキのエッセンシャルオイル、タイマッサージなど、自分が好きなことにたくさん取り組める環境に身を置きたいです。

 このほかにも、移住者や交流人口増加のために移住体験事業や情報発信を始めています。

 田舎の移住に関しては、地区の受け入れ態勢が非常に大切で、今活動している地域はそれがまだまだ足りないと思っています。
 地域には多くの空き家があるのに求めている人に届かない、新しい人が来ることを諦めている地域の人が多い状況です。活動地域の方々にとって、色んな人や価値観にふれる場もつくれたらと思っています。

もっともっと新しいことに挑戦していきたい

 地域おこし協力隊として移住してきて、1年目で地域資源の収集や色んなことを経験し、2年目でアトリエとキッチンカー作りをしました。3年目は、さらに視野を広げつつ、どれだけ稼ぐことができるかを試したいと考えています。できれば、1人か2人雇用できるほどの体制を整えていきたい。

 そして、その後はもう一度国際協力をしたいと考えています。西予市、神戸、途上国の3拠点で活動します。自分が培ってきたことを活かして、途上国でできることに挑戦したい。それが僕の夢です。

 またこの地域のことを考えれば、今のアトリエをシェアアトリエとして運営し、ものづくりをしたい人が交流できる場所にしたい思いや、移住希望者が滞在できるシェアハウス子どもが土に触れあえるシェア畑、人が手を使い経験し、交流できる場づくりを今後も続けていきたいという考えがあります。

 最後に、「田舎は自分のしたいことをカタチにしやすい場所」です。

 都会と違い、一人ひとりに与えられている空間が広い感じがします。やりたいこと、実現したいことがあるという方は、田舎暮らしに向いています。そんな方に田舎に来てほしい。