四国の地域おこし協力隊等交流勉強会in愛媛県⑤(完結編!)

みなさん、こんにちは。えひめ暮らしネットワークの板垣です。

先日開催された、四国の地域おこし協力隊等交流勉強会in愛媛県レポート第五弾をお送りします。

研修1日目のレポートはこちら

研修2日目の分科会レポートはこちら⇒分科会① 分科会② 分科会③

分科会④「自治体職員向け研修会」

2日目の分科会④「自治体職員向け研修会」のレポートです。

地域おこし協力隊の研修会ではありますが、今回は協力隊担当の自治体職員さんたちもご参加いただきました。その職員向けの研修会を行いました。

自治体職員は地域おこし協力隊を採用から活動中のマネジメントまでとても密接に関わる存在。

日々、業務の中で様々な課題や悩みなどをそれぞれが持っていますが、地域は違えど課題や悩みは共通するものが多いと言えます。そんな意見を共有するため、ワールドカフェ形式(少人数に分かれたテーブルで自由な対話を行い、他のテーブルとメンバーをシャッフルして. 対話を続ける手法)で意見交換を行いました。

チームAテーマ「協力隊制度」「地域との関わり方」

協力隊制度のテーマでは、

・時間外勤務についてどうしてますか?

・活動経費として認めるかどうかについて金額の基準はあるか?

・副業に伴う収益はどのように処理しているのか?

などの意見交換がありました。

また、地域との関わり方のテーマでは、

・空き家に入居してもらう場合、空き家の把握や選択肢の少なさが課題である。

・地域活動・公務・プライベートの線引きは個別に判断するケースが多い。

などの意見も。

チームBテーマ「よりよいマッチングに必要な要素」「充実した協力隊活動をするために必要な要素

Bは、着任前の良いマッチングに必要な要素、そして着任後の活動を支える上で必要な要素について意見が出されました。

マッチングに必要な要素として、

・ミッションに応じた事前視察(お試し協力隊など)が効果的であり、地域住民や協力隊OB等が介入することで地域理解度が高まる。

・ミッションの明確化も必要であるが、固執すればミスマッチ要因となるおそれもあるため、活動状況に応じた柔軟な対応(ミッション変更)が必要である。

・募集時に行政・地域が「できること」「したいこと」を十分に説明することが重要であり、面接時には、しっかりと隊員・受入側相互の認識を確認する必要がある。

のような意見が出ました。

着任後の対応では、

・定例会は全員を集めた単なる情報共有を目的とするのではなく、テーマ性(情報発信、起業、定住等)を持って、隊員活動のプラスになる研修・意見交換会とすることが望ましい。

・行政とともに活動計画・目標を設定し、コミュニケーションを重ね、進捗状況や課題解決方法を検証のうえ、任期後の生業に繋げることが重要である。

といった意見が出ました。

チームC「コロナ禍での協力隊運用」「他県に照会したい活動事例

コロナ禍での協力隊運用としては、

オンラインのみの採用や現地に来たことがない方はミスマッチの可能性が高いため、こまめにコミュニケーションをとったり実際に来ていただくことが重要である。

・地域活動や研修等を延期・中止しているが、規模を縮小して再開するなどして、地域の実情を踏まえつつコミュニケーションの機会を設けることも必要ではないか。

など、採用や活動に至るまでの意見も。

他県に照会したい活動事例としては、

双海の特産品の埋め合わせを発送する「ふたみお試し宅配便」

・登録文化財でビールを活用した活動をしてもらう隊員を募集中

など、様々な意見が出ました。

チームD「なんでもディスカッション」

チームDはフリーなディスカッションのテーブルとしました。

こちらは、

任期後の定着率を上げるための対策や活動費についての取り決め、協力隊と地域とのミスマッチを防ぐための募集時の対応、などについて意見交換がされました。

最後は、各テーブルのファシリテーターがまとめを発表しみんなで共有しました。

この機会を通じて、他県の事例や考え方に触れることのできたとても貴重な分科会になったかと思います。

このような横の連携を一過性で終わらせず、ぜひ継続的な意見の共有を行っていただき、地域おこし協力隊の採用時のミスマッチ防止や活動の大きなサポートになればと思います。